「Shopifyで食品を売りたいけど、何から始めればいい?」
農家・食品メーカー・飲食店など、さまざまな事業者がShopifyを使って食品のネット販売に挑戦しています。一般的な物販と異なり、食品には許可・届出、食品表示など特有の対応が必要です。
この記事では、Shopifyで食品を販売する際に必要な知識と手順を、法律・設定・運用の観点からまとめて解説します。
本記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の許可・表示義務については、所管省庁や保健所にご確認ください。
食品をネット販売するために必要な許可・届出
食品衛生法にもとづく営業許可
食品を製造・販売する事業者は、食品の種類と製造方法によって、保健所への営業許可または届出が必要です(2021年の食品衛生法改正により、届出制度が整備されました)。
許可が必要な主な業種例
- 菓子製造業(焼き菓子・和菓子など)
- そうざい製造業(惣菜・弁当など)
- 食肉販売業・食肉製品製造業
- 魚介類販売業・水産製品製造業
- 乳類販売業
届出が必要な主な業種例
- 米・穀類の販売(容器包装詰め)
- 農産保存食品製造業(漬物・乾物など)
- 野菜・果実の販売(容器包装詰め)
許可・届出の要否は食品の種類や加工方法によって異なります。まず地元の保健所に相談するのが確実です。
酒類販売の場合
お酒(日本酒・ワイン・ビールなど)を販売する場合は、税務署への酒類販売業免許の申請が別途必要です。
健康食品・サプリメントの場合
健康食品として特定の効能・効果を訴求する場合は、景品表示法・食品表示法の規制に加え、機能性表示食品・特定保健用食品(トクホ)の制度を正確に理解した上で対応してください。
Shopifyで食品を販売するための設定
1. ストア基本情報の整備
特定商取引法にもとづき、以下の情報をフッターや特定商取引法ページに記載します。
- 事業者名(法人の場合は会社名・代表者名)
- 所在地
- 電話番号・メールアドレス
- 販売価格・送料
- 支払方法・支払期限
- 商品の引渡し時期
- 返品・キャンセルポリシー
2. 商品ページの食品表示
食品表示法にもとづき、各商品ページに以下を記載します(詳細は「食品をネット販売するときの食品表示 完全ガイド」参照)。
- 名称
- 原材料名・添加物
- アレルゲン(特定原材料8品目は義務)
- 内容量
- 消費期限または賞味期限
- 保存方法
- 製造者/販売者の名称・住所
- 栄養成分表示(5項目)
Shopifyの商品説明欄に手入力するケースが多いですが、商品数が増えると管理が大変になります。後述の「Fラベル」のような専用アプリが有効です。
3. 配送・梱包の設定
食品の配送では、温度管理が重要になります。
- 常温品: 通常配送で対応可能。梱包材の選定(防湿・衝撃対策)が重要
- 冷蔵品: クール便(冷蔵)対応の配送会社との契約が必要
- 冷凍品: 冷凍便対応の配送会社との契約が必要
Shopifyの配送設定では、重量や地域に応じた送料設定や、クール便の追加料金設定が可能です。
4. 賞味期限・消費期限の管理
Shopifyには標準で賞味期限・消費期限を管理する機能がないため、以下のいずれかで対応するのが一般的です。
- 商品説明欄に「お届け時の消費期限は商品ラベルに記載」と記載し、製造ロット単位で管理
- 在庫管理システムや専用アプリと連携してロット管理を行う
5. 年齢制限が必要な商品
お酒を販売する場合は、年齢確認の仕組みが必要です。Shopifyの年齢確認ゲートなどを活用してください。
食品EC運営に役立つShopifyアプリ
食品表示管理:Fラベル
Mix-Juiceが提供するShopify専用の食品表示管理アプリです。
- 原材料をマスターとして登録し、アレルゲンを自動判定
- 商品ごとの表示文を自動生成
- 原材料変更時の一括更新
- CSVインポートで大量商品も効率的に登録
商品数が増えてきた食品EC事業者に特に好評です。詳しくは「Fラベルのページ」をご覧ください。
レビュー・UGC
消費者のレビューは食品ECでの信頼獲得に直結します。Judge.me、Yotpoなどのレビューアプリが広く使われています。
メールマーケティング
Klaviyo・Omnisendなど、購入者へのフォローアップメールや定期購入リマインダーに活用できます。
食品ECでよくある課題と対策
課題1:表示の更新漏れ
原材料変更・仕入れ先変更のたびに複数の商品ページを更新しなければならず、更新漏れが発生しやすい。
対策:原材料をマスターデータで管理し、変更を一元反映できる仕組みを作る(Fラベルが有効)。
課題2:商品数が増えると登録が大変
商品が50点・100点を超えると、食品表示情報の手入力が大きな負荷になる。
対策:CSVインポートや原材料マスターの活用で登録作業を効率化する。
課題3:季節商品・限定商品の管理
季節ごとに商品が入れ替わる場合、非公開の商品の表示情報が古いまま残るリスクがある。
対策:商品の公開・非公開と表示情報のバージョン管理を連動させる。
まとめ
Shopifyで食品を販売するためのポイントをまとめます。
- 許可・届出: 食品の種類に応じた営業許可または届出を取得(保健所へ確認)
- 特定商取引法: 事業者情報・返品条件などを明記
- 食品表示法: 各商品ページに原材料・アレルゲン・栄養成分などを正確に記載
- 配送設定: 温度管理(常温・冷蔵・冷凍)に応じた配送会社の選定
- 表示管理の効率化: 商品数の増加を見越して、早めに仕組み化を検討
「Shopifyで食品ECをこれから始めたい」「すでに運営しているが表示管理が大変」というお悩みがあれば、お問い合わせからご相談ください。
アレルゲン表示の義務と通販での対応方法も合わせてご参照ください。